都会生活のサウンドトラック:シティーポップの再評価

音楽

City Popは1970年代後半から1980年代にかけて日本で生まれ、主に都市生活や都会のイメージをテーマにした音楽ジャンルですが、洗練されたポップスのメロディに、ファンキーなリズムやジャズ、フュージョン、ソウル、ディスコなどの要素を取り入れた特徴的なサウンドを持っています。

そのCity PopがいまやZ世代にも受け入れられて見直されてきています。

シティーポップの特徴

  1. 都市的なイメージ: 都市生活や都会の雰囲気をテーマにした歌詞や楽曲が特徴です。多くのシティーポップの曲は、都市の夜景や街角の情景を描写しています。
  2. 洗練されたポップスのメロディ: シティーポップの楽曲は、キャッチーでメロディアスな部分があります。これは、日本のポップミュージックの伝統を継承しつつ、新しい音楽のスタイルや要素を取り入れたものです。
  3. ジャズ、フュージョン、ソウルなどの影響: シティーポップの楽曲には、ジャズやフュージョン、ソウル、ディスコなど、様々なジャンルの要素が取り入れられています。特に、アーバンでモダンな雰囲気を演出するために、これらの要素が活用されています。
  4. エレガントなアレンジとプロダクション: シティーポップの楽曲は、洗練されたアレンジやプロダクションが特徴です。緻密なサウンドスペースとともに、ハイクオリティな楽器演奏やスタジオ録音の技術が駆使されています。

City Popを一言でいうと、おしゃれで広がりがありノリがいい、ではないでしょうか?!

シティーポップは、日本の音楽シーンにおいて1980年代に最も人気のあるジャンルの一つであり、現在でも幅広い世代の人たちに愛されています。

City Popの代表的アーティストと代表曲

山下達郎

山下達郎の音楽は、ほかのアーティストと比較したとき、彼らにはまねのできない独特の魅力や雰囲気がありますね。

耳に心地よく残る特徴的なスムーズなメロディとリズムに特徴があります。

ジャズやファンク、R&B(古くは1960年代)などの要素が巧みに融合されています。

彼の曲は、多様な音楽ジャンルの影響を受けており、その融合が独自の魅力を生み出しています。

また、高度な音楽的技術を持ち、よく練られた緻密な編曲がさらに曲に厚みをもたらしています。

とにかく、山下達郎の楽曲は、洗練されたアレンジメントやハーモニーが特徴的なのです。

彼の曲の特徴と代表作をいくつか挙げてみましょう。

「Ride on Time」:1980年代にリリースされたこの曲は、山下達郎の代表作の一つとして知られています。スムーズなメロディとリズムが特徴であり、多くの人々に親しまれています。

「Christmas Eve」:1983年にリリースされたこの曲は、日本のクリスマスソングの定番として広く親しまれています。ロマンティックな歌詞と優しいメロディが特徴です。

「SPARKLE」:山下達郎の代表的なバラード曲の一つであり、その美しいメロディと歌詞が多くの聴衆を魅了しています。

「Merry-Go-Round」:この曲は、山下達郎のデビューアルバム「COME ALONG」に収録されており、彼の音楽の原点とも言える作品の一つです。洗練されたメロディと独特のリズムが印象的であり、彼の音楽の進化の端緒となった曲の一つです。

「YOUR EYES」:山下達郎のバラード曲の中でも特に美しいメロディと歌詞が特徴的な曲の一つです。彼の歌声が情感豊かに響き、聴く者の心を打つような力を持っています。

「COME ALONG」:彼のデビューアルバムのタイトル曲であり、彼の音楽のスタイルや方向性を象徴する作品の一つです。ジャジーな要素とポップな要素が絶妙に調和し、彼の音楽の可能性を示しています。

「高気圧ガール」:1983年 全日空リゾートピア沖縄(4/1〜6/30)キャンペーン・イメージソング   ポリリズムやコード進行などに凝っていた時代の、典型的山下達郎サウンドです。イントロをアカペラとパーカッションでスタートするアイデアは斬新です。

山下達郎の楽曲は、その多様な魅力と独創性によって今も多くの人々に愛されていますね。

彼の音楽は時代を超えて聴かれ続け、日本のポップミュージックの重要な一角を担っていると言っても過言ではありません。

EPO

私が20代後半にEPOのコピーバンドをやっていた頃ステージで何度も披露した時が一番楽しかったのを覚えています。

とにかく明るいカラフル何度聴いてもこころが喜ぶウキウキしちゃいます(笑)

「ダウンタウン」:1980年3月21日に発売されたEPOのデビューシングル。山下達郎がシュガーベイブというバンドで1975年にリリースした曲のカバーです。作詞は伊藤銀次。シュガーベイブ時はそれほどヒットはしなかったようですが、EPOが取り上げたことによって、急に火が付きヒットしました。「オレたちひょうきん族」のエンディング・テーマで使われたこともヒットの大きな要因でした。シティーポップの代表的な楽曲のひとつで、いまでも色あせないモダンなポップとして秀作です。

「うふふふ」:1983年2月5日にRVCから発売。資生堂化粧品の1983年春のキャンペーンCMソングとして使用されました。軽快なリズムととにかく明るい曲調でデビュー以来初めて同曲でオリコンTOP10入りを果たし、最高7位まで上昇。26.3万枚を超えるセールスを記録し、EPO自身最大のヒット曲となり彼女の代表作にもなりました。資生堂のキャンペーン終了後も、他社のCMソングに通算8回使われ)、リリースから40年たった2023年にも日本マクドナルドのCMソングとして使用されたのも記憶に新しいです。

「土曜の夜はパラダイス」:「DOWN TOWN」に続きフジテレビ系『オレたちひょうきん族』のエンディング・テーマ曲として採用されました。番組の制作側が示した「土曜日の開放的な気分を唄にしてもらえたら」との要望に応えて作られました。この曲にOKが出る前は、後にアルバム『VITAMIN E・P・O』に収録される「PAY DAY」を提出していましたが、プロデューサーから「もっと明るい曲の方がいい」と反対意見が出されたため、曲を変更し「土曜の夜はパラダイス」に決まったそうです。

「くちびるヌード・咲かせます」:EPOの作詞作曲ですが、実際は高見知佳がメインで歌っています。もちろんEPO自身もコンサートなどで歌っています。資生堂化粧品春のキャンペーン・CMソングに採用される。週間オリコンチャートでは最高16位にランクされました。当時歌詞の内容からNHKでは唄えなかったそうです。曲中のフランス語部分“Voulez vous coucher avec moi?”は「今夜、私と寝たくない?」という意味のだから、まあ納得ですね。EPOはコマーシャルソングを作るセンスが当時から秀でていましたね。

「VITAMINE EPO」:「う、ふ、ふ、ふ、」のヒットに続き本作もオリコンチャートの週間2位を記録するヒットとなり、1983年末放送の第25回日本レコード大賞 ’83 アルバム・ベスト10の1枚に選出されました。EPOのRCA在籍時に発売された3作のオリジナル・アルバム制作に大きく携わっていた山下達郎は、本作以降には参加していないとのことです。

そのほかのシティーポップ

山下達郎、EPOの他にこれぞシティーポップと思われる楽曲アーティストを挙げてみました。

竹内まりあープラスティックラブ

杏里ーグッバイブギーダンス

今井美樹ー雨にキッスの花束を

中原めいこーFantasy

松任谷由美ー中央フリーウェイ

松任谷由実さんをシティーポップの歌い手とするのは違うような気がするんですね。あまりにも守備範囲が広すぎるから。でも中央フリーウェイだけは、まさにシティーポップだと思うんです。夜の都会のきらめきが頭に浮かびますからね。

 

 

 

 

 

 

 

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