本記事では以下の2つをメインに解説!
・熊本で一番のおすすめのジャズライブハウスは酔ing。
・内容も解説したジャズライブハウスガイドは必見!
LIVE & DINING 酔ing
熊本市中央区にあるライブハウス酔ingです。
プロ、アマあわせて基本的にJAZZを扱うお店です。
お酒に酔うの「酔」に「ing」をくっつけて「酔ing」—
何ともおしゃれなネーミングですね。
先に紹介した「JAZZワークショップ&セッション in 宇土」でホスト役をされているテナーサックスプレーヤーNさんから、誘われて行ったのが、今から4年前の2018年3月でした。
ホームページに載っている地図を頼りに、SAXとレパートリーの楽譜を持って、夜8時に入店。
ひとりで参加するのも心細かったので、娘も連れていくことにしました。
この頃は、娘のピアノとデュオで練習していた曲が2曲あったのでそれを披露しようと思っていました。
それは、アドリブの箇所も含めてすべて楽譜化されています。
アドリブは自己流でも吹くことはできたのですが、楽譜をみて無難にこなそうという姑息な姿勢でのぞんだわけです。
店内に入るとすでに6,7人のアマチュアプレーヤーの方たちがいらっしゃいました。
SAXだけでなく、トランペット、フルート、ドラム、ベースを弾かれる人たちです。
セッションリーダーのNさんに娘を紹介したところ、ジャズの基本的なこと(歴史やアドリブなど)をしばらく話してくださいました。
私と娘は、ディズニー映画「ピノキオ」の中の挿入曲「星に願いを」と、グレンミラー楽団の代表作「ムーンライト・セレナーデ」を演奏しました。
演奏時間は10分くらいでした。「ムーンライトセレナーデ」のアドリブは結構早いフレーズが盛り込まれていて、難しい方なのですが、娘とは何度も練習を重ねてきたので、最後までうまく吹きこなすことができました。
娘は「虹の彼方へ」をソロで弾きました。レベル的には上級の楽譜なのでJAZZ的要素もふんだんにあり、うまく弾けていたと思います。
演奏が終わると、N先生のアドバイスがあります。
強弱メリハリをもっと付けたほうが良い、できれば楽譜に書いてあるアドリブではなく理論的にはおかしくても、本当のアドリブを楽しんだ方がよいですね。と言われました。
私たちの演奏が終わった後は、交代で他の方の演奏を聴くことができます。
サックスだけでなく、ピアノ、トランペット、フルートなど各自が得意としている楽器を演奏します。
レベルの差はありますが、皆さんJAZZ、アドリブを楽しんでいるという気持ちが伝わってきました。
さて、私の酔ing初デビューの話はこれくらいにして、お店の紹介をします。
熊本市の中心街、銀杏北通り沿いのビルの2階にあります。
階段を昇ったところの右手に扉があり、開けると鈴?の音が「チリン」とします。
まずカウンターがあり、そこは10人くらい座れます。
奥に進むと、演奏スペースがあり、グランドピアノとベース、ドラムは据え置かれています。
広さはだいたい10畳くらいでしょうか。
テーブルも、2人がけから、4人がけのソファーまで、5、6席あります。客の入りによってはテーブル椅子が追加され、自由にレイアウトできるようになっています。
普段はプロミュージシャンの方の演奏が夜な夜なくりひろげられますが、月の最後の日曜日は、「酔ing Sunday Session」といって、アマチュアが集まって、プロのNさんの進行でセッションを行います。
午後8時から各自の演奏が始まり、途中で休憩が15分ほど入り、そして後半がはじまります。
なので前半1回、後半が1回で一人最低2曲は演奏できます。奏者が少ない時は、3曲以上演奏する時もあります。
この店のオーナーは野本秀一さんという、ピアノでは世界的にも活躍されている方です。
ここで演奏されるプロの方々は地元熊本を拠点に活動されている方が多いです。
時には全国的に知名度の高いアーティストのライブも開催されます。
一昨年は、女性JAZZピアニストで20年程前の紅白歌合戦でバックをつとめたこともある大西順子さんのライブがありました。
このクラスの超有名アーティストの場合、当然お値段も高くなります(^^;)
私は月1回のセッションには毎回ではありませんが、できるだけ顔を出すようにしています。
ジャズだけではなく、それぞれのお仕事の話だったり、ジャズ以外の話もできるので世界観が広がり楽しいですよ!
参加費用:1000円にチャージ料500円が追加されます。
このなかに飲み物とちょっとしたおつまみが含まれます。
飲み物はお代わりするごとにその分が追加されます。
ドリンクは生ビール、ノンアルコールビールとも600円、ギネスビールは800円。
ワインの種類が豊富で、リーゾナブルナな価格から高級ワインまで600円~3500円です。
熊本の球磨焼酎も20種類くらい取り揃えられています。
勿論、ボトルキープできます。
私はお酒を飲まないので、毎回、ジンジャエールかコーヒーをオーダーしています。
ソフトドリンクは500円です。
とにかくアットホームな雰囲気ですので、JAZZ初心者の方でも大歓迎です。
この機会に、JAZZに触れて、なんでもいいので楽器を始めて、セッションに参加しましょう!
Restaurant Bar CIB
最初に紹介した酔ingのすぐ近く、北銀杏通りにあるライブハウスです。
ライブハウスというとこじんまりとしたスペースを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんがここは、広いです!
そして、JAZZだけを演奏したり聴いたりするだけでなく、昭和の歌謡曲やポップス、ディスコサウンズなど幅広い音楽のジャンルを、プロだけでなくアマチュアも演奏できるスペースになっています。
広さは、私が知っているライブハウスの中でも一番広く、だいたい縦横20m~30mくらいあるでしょうか?客席数も多く100席以上はあります。
CIBに私が初めていったのは、やはり酔ingに初めて行ったころと同様、4年前の4月くらいだったと思います。
酔ingで、同じセッション仲間の人に誘われたのがきっかけでした。
私はその時は相変わらず、アドリブも楽譜に書かれたものをもとに、練習していました。
その時はアントニオカルロズジョビンというボサノバ界では超有名なアーティストの代表作「Wave」の楽譜を携えて、夜8時に店内へ初めて入りました。
ここのセッションの進め方は、自分が演奏したい曲をノートに書いて、その曲順に沿って演奏するというスタイルです。
セッションリーダーの女性ピアニストS先生(早稲田大学のJAZZ研出身)で熊本ではJAZZピアノといったらS先生というくらい、活躍されていて音楽教室では多くの方にJAZZピアノを指導されています。
1時間くらい他の方々の演奏をきいた後は、私の出番です。
「Wave」をバックで演奏してもらうのですが、楽譜のキーがドなのでSAXで吹くのは簡単でした。
詳しい解説は省きますが、ドが開始音になるので、ピアノに置き換えると白鍵で、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドだけ使って、アドリブをすればそれらしく聴こえるということです。
ところが、SAXのドは実はピアノのミ♭(フラット)と同じ高さなので、サックスでドがキーということはピアノではミ♭(フラット)がキーになるので、ピアノでスケールを弾くと黒鍵が3つになります。
詳しい説明をすると長くなりますので、ここでは、SAXのドレミファソラシドとピアノのドレミファソラシドとでは音程が違うということだけ知っていただければと思います。
さあ演奏が始まりました。S先生も通常のキーではないので少し戸惑っておられましたが、なんとか最後まで吹くことができました。
結局、アドリブを楽譜に書いてある通り吹くという今までと何も変わらない演奏でした。
エンディングの方で私が本当にアドリブでブルース調にしたり、バップ調にしたりと、自由に吹いたところ、その直後S先生から、「Tさんブルース」をしましょうと言われたので、再びステージにあがって、何人かで演奏しました。
本当にその時は、自由に演奏でき、本当のアドリブを楽しめたと思いました。
それからも、何人かのSAX奏者と順番にアドリブをとっていったのですが、これが実に楽しい!自分でも驚くようなフレーズが出たりと、自由に吹くことの楽しさを本当の意味で感じた瞬間でした。
帰宅後、FacebookでS先生にお礼のメッセージを送ったところ、アドバイスの返信をもらうことができました。
自分なりにまとめてみると、
- なるだけ多くのプロの演奏を聴くこと
- とにかく恥をかくこと
- 楽譜は見ない
というアドバイスでした。
これらのアドバイスは、結構、的を得ていたので、今でもこの3つは守っています。
・スマホでJAZZチャンネルをずっと流し聴くこと、
・人前で演奏する時は、その曲を完璧に覚えて(指に覚えさせる)吹くこと、
・テーマのところでミスをして恥かいても、次に生かすようにすること
そのおかげで、楽譜を暗譜するまであまり時間がかからないようになっています。
それからは、「フライミートゥーザムーン」や「酒とバラの日々」「ALL of Me」などのスタンダードを中心にレパートリーがどんどん増えていきました。
CIBでの体験により、今までの練習法がいかに効率が悪く、独りよがりだったかということを痛感しました。
先にもお話しましたが、月1回のTRYOUT SESSIONはいろいろな楽器を演奏する人たちが集まってきます。
前のステージに近い場所のテーブルは、だいたい4人がけです。
演奏する人たちは、前の方に座ります。
ほとんどが楽器持参の人で、ただ聴くだけのために来ている人の方が少ないです。
後ろに、1段高くなった客席もありますが、ここは20テーブルくらいあるかもしれません。ここは観客専用です
JAZZではない、昭和ロック&ポップス、ディスコなどの時は恐らく、後ろまで埋まるんじゃないでしょうか?
とにかく、ステージの雰囲気が良くて、演奏者映えするようなセットになっています。
その中で演奏するのは本当に最高な気持ちです。
楽器は本当になんでも良いです。
最近ウクレレ人口が増えてきているという噂?もききますが、それこそ、ウクレレでもいいと思います。
ギターの弾き語りのステージの回も時々あるようなので、昔のフォークソングを演奏するのも良いと思います。
ただ、TRYOUT SESSIONはJAZZ中心なので、フォークソングなどは「昭和ポップスの日」など別の日に参加された方が良いです。
TRY OUT SESSION の参加費用は1000円とソフトドリンクが500円~、ドリンク1杯なら1500円で十分楽しめます。
通常、プロのセッション鑑賞になると、相場は3000円~5000円+ドリンク料になります。
渡辺貞夫さんが昨年CIBでライブをされたときは、確か8000円+チャージ料だったと思います。
繰り返しますが、他のライブハウスと違うとことは、ライブハウスというよりは、小規模のホールと言った方が当てはまるほど広いということと、ステージが華やかでおしゃれというところです。
個人の貸し切りもできますので、仲間内の発表会などにも使えます。
結婚式の2次会で利用される方も多いようです。
とにかく、ジャズに限定していないので、色々な使い方があると思います。
発表会、パーティーなど、やりたいと思っている方一度問い合わせてみてくださいね。
ジャズinnおくら
熊本ではもっとも長い歴史を持つJAZZ喫茶ですが、jAZZのセッションも頻繁に行われています。
熊本市中央区、上通を北に向かって歩いていき、並木坂に入ったら、三つ目の角を右に曲がり3、4軒先の右手にある、歴史を感じさせるようなレンガと木の造りの建物です。
今まで紹介した2件のライブハウスは、レコードやCDをリクエストすることはできますがその名の通り、ライブ演奏がほとんどです。
ここ、JAZZ Inn おくらはもともとがJAZZ喫茶としての歴史が長く、その分、所有しているレコードやCDは合わせて3000枚以上です。
1950年代~60年代のJAZZがメインで、その他にも新譜も含め、リクエストされたものを常時流しています。
50年代60年代は、マイルス・デイビスとかジョン・コルトレーンが活躍した時代です。
各地の大学では学生運動が盛んでした。私がまだ幼稚園、小学校低学年の頃ですね。
そんな環境の中、コーヒー1杯で1日中同じ席にすわり、曲をリクエストし、目を閉じて曲に聴き入り自分の世界に入り込んでいた貧乏学生のたまり場の代名詞としてJAZZ喫茶がありました。
私自身はそういう体験がないので、懐かしいなどの感じはないのですが、ここの雰囲気はなんとなくノスタルジックになれるような不思議な感覚がありますね。
さて、私が初めて演奏するためにここJAZZ Inn おくらに行ったのは2年半前だったと思います。
それまでは、レコードを聴きに何度かたずねたことはありますがSAXを持って行ったのはそれが初めてでした。
アルトサックス奏者で音楽大学でもSAXを教えられているT先生のレッスンを兼ねたセッションが開かれるということで、参加しました。
ニューヨークなどのライブハウスでも有名ミュージシャンとの共演を多くされている方です。
当日は酔ingやCIBでも一緒になるメンバーもいたので、割とリラックスして演奏できたと思います。
私は「酒とバラの日々」と「ALL of Me」の2曲を演奏しました。
T先生からは、アンブシャー(マウスピースの加え方)が浅く、唇を少し巻き込みすぎ、という指摘をうけました。
クラシックとJAZZでは、マウスピースの加え方はまるで違うのです。
クラシックは下唇を巻き込み、割と浅く加えますが、JAZZではあまり深く考えず、とにかく唇をマウスピースを深いところまでもっていき、ただ大きくくわえるだけです。(文字ではなかなか説明しずらいですが)
スプーンにのった熱いスープをフーフーとさますときの口、と言った方がわかりやすいでしょう。
それを意識してやったら、うまくできたので、T先生は驚いていらっしゃいました。
それに、「もうひとつ感心したことがあります。それは楽譜を見ないで吹いていること」と言われ、ああ、CIBでのTRYOUT SESSIONでS先生が言われたことを忠実に守ってきてよかったと思いました。
それ以来、CIBでS先生の言われた、なるだけ多くの楽曲を聴く、恥をかく、楽譜を見ない、は忠実に守っています(笑)
さて、お店の案内をしたいと思います。
さすがに本場JAZZ喫茶だけあって、スピーカーのクオリティはすごいです。
JBLの4333Aユニットを使って容量を大きいものに変えて、ケーブル類も変えたオリジナルなスピーカーを使っています。
レコードプレーヤーはオーディオテクニカのAT-LP7を使っています。
アナログのレコードを聴くとき真空管ならではの臨場感があります。
個人でレコードやCDを持ち込めばかけてくれますので、もしお気に入りのレコード、CDがあったら持ち込んでみてはどうでしょう?
セッションの方も最近めっきりふえてきているようで、年が明けてから早々、演奏始めとしてピアノのS先生がアマチュアのセッションの機会を設けてくださっています。
プロの演奏も週1回のペースで聴くことができます。
料金は比較的リーゾナブルな方だと思います。
2000円~4000円(要オーダー(1ドリンク))
食事の方ももちろんできます。
自家製ピッツァ、自家製チキンカレーが超おすすめです。
お酒も例外なく、焼酎の色々なブランドが味わえますよ。
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