ジョンコルトレーンの映画『チェイシングトレーン』の意味と感想について

ジョン・コルトレーン 音楽

本記事では以下の2つをメインに解説!

・映画のタイトル「チェーシングトレイン」の意味は「コルトレーン」の音楽活動と日常を追う、とうことです。

・「チェーシングトレイン」を観た感想は今までうかがい知れなかった普段のコルトレーンの様子がみられてとても興味深かったです。

ジョンコルトレーンの映画『チェイシングトレーン』の意味について

チェイシングコルトレーンというタイトル通り、コルトレーンの演奏シーンから、日常生活に至るまで、カメラが彼を徹底的に追いかける(chasing)といった感想が残る映画です。

上映時間は90分くらいですが、未公開の映像もあるようで、コルトレーンフリークにとっては彼のそのストイックな生きざまにずっと引き込まれ続けて、その偉大さに改めて納得させられる映画だと思います。

ミュージシャン以外では、みずからも、テナーサックスを吹く元アメリカ大統領ビルクリントンや、ジャズとは少し毛色の違うサンタナなどがインタビューに答えています。

本編は、コルトレーンの演奏に、インタビューが重なったり、コルトレーンに関係のあるミュージシャンのインタビュー映像がいたるところに挿入されています。

それに、今まで見たことも無いコルトレーンの私生活の部分が8mmビデオでとられていたりと、こんなにも彼の映像が残っているとは今まで思ってもみませんでした。

チェイシングトレーンを観た感想

マイルスバンドの「So What」が映像とともに流れましたが、聴いていると突中でフェードアウトして、誰かのインタビューに映像が切り替わるか、デンゼルワシントンがコルトレーンの声をやっているのですが、その声と演奏がダブってしまったりと、音楽そのものをじっくりと聴くことができないところは残念な気がします。

なんといっても、コルトレーンの曲で私が一番好きな曲「インプレッションズ」も途中でフェードアウトしているのも残念!

やはりドキュメンタリー映画として鑑賞するしかないのでしょう、コルトレーンの曲をじっくり堪能したいなら、観終わったあと家でじっくりどうぞということでしょう。

制作側のコンセプトなのだろうと、少し譲歩しなければならないでしょう。

クリントイーストウッド監督で、もう三十数年まえに封切られた「バード」は、チャーリーパーカーの伝記映画で俳優フォレストウィテガーがチャーリーパーカーを演じていて、音源もリマスタリングされ、その音にあわせて彼が吹くというシーンがいたるところで見られました。

パーカー自体の音楽も楽しめるし、パーカーの生い立ちから亡くなるまでのストーリーが映画としてちゃんと成り立っているから、何度も観たいと思う伝記映画になっています。

麻薬、精神病院入院、愛娘の死、自殺未遂など、パーカーには映画にできるほどのエピソードが満載です。

ドキュメンタリーでなく、コルトレーンの伝記映画も製作してほしいとも思いますが、クスリにたよってマイルスバンドを首になったというエピソードや、晩年、日本公演をし、広島と長崎を訪問しているというくらいしか、映画的なエピソードがなく、音楽だけを真摯にみつめストイックに生きたコルトレーンの伝記映画を作るのはやはり難しいかなと思いました。

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